授業の「めあて」って必要ですか?と聞かれた時は!
先生方から、授業をする時、「めあて」って必要ですか?と聞かれることがあります。
年配の方の子どもの頃は、授業の「めあて」は、あまりなかったと思います。
平成元年の学習指導要領の改定で、子どもの主体的な学びが、とても重視されるようになりました。「新しい学力観」と言われ、当時の先生方は、そのイメージがつかめず、試行錯誤で授業づくりの工夫に取り組んだのです。
子どもの主体的な学びを大切にするには、1時間の学習目標を達成させるために、先生が一方的に指示して行う授業ではなくて、子どもたちの主体的な活動を促すことを大切にしなければなりません。
そのために、学習の「めあて」を持たせることを重視しているです。また、「算数の授業でめあてを考えていると、ぴたっとあてはまる「めあて」とそうでない、「めあて」があるのですが?」という声も聞きます。
主体的な学びになるための「めあて」づくりは、
○ わからないから、調べたい ○ 前に習った考え方を工夫して調べたい
○ こんな方法でできるか試して解決したい
という子どもの気持ちを大切にしたいと思います。
そこで、今までの学習経験とのズレや不十分さからくる興味・関心から考えられる「めあて」づくりがなどがあります。
さらに結果や方法の見通しを、 持たせる「めあて」もあります。
このことをふまえて、1年生の「たし算」を教える時の具体的な「めあて」づくりを紹介します
めあて① 8+3は、いくつになるかしらべようめあて② 8+3は、いくつになるか、どんぐりのえをかいてしらべよう (方法の見通し)
めあて③ 8+3は、いくつになるか、けいさんのしかたを、くまのプーさんにおしえてあげよう。
めあて④ 8+3は、11になるか、どんぐりのずをかいてせつめいしよう (結果の見通し)
このようなめあてができる時はいいですが、「教科書の復習問題の授業」などでは、子どものズレ・好奇心とは違って、めあて→「ていねいな字で、教科書○○ページの問題をとこう」というめあてにする時もあります。
こういう時は、ぴたっとした「めあて」にならないこともありますので、安心して欲しいと思います。研究授業の時もそうですが、普段の授業の中で、こうした「めあて」の考え方を意識しておくことは大切ではないかと思います。
今日は、若い先生方の参考になればと思います。
1・2学期の授業のおさえや研究授業のまとめとして参考にしたい先生方は、下記の単元をご覧下さい。
全学年の1・2学期の掲載単元紹介
「単位量あたりの大きさ」
4年生の教え方
3年生の教え方
2年生の教え方
1年生の教え方
ひきざん(2) (繰り下がりのあるひき算)